ただの音楽ファンが見る音楽業界

楽器経験もない音楽ファンが毎週200曲以上の新曲から好きだったものを紹介。音楽業界についてやおすすめのアーティストも定期的に書いてます。

SixTONES 3rdアルバム『声』全曲レビュー

【記事公開日:2023/01/04】

 

2022年は、2ndアルバム『CITY』、シングル『共鳴』『わたし』『Good Luck!/ふたり』とリリースされたすべてのCD紹介記事を書いてきました。

 

そして、本日リリースされたSixTONES 3rdアルバム『声』。もちろん、3形態すべて購入しました。1st、2ndのどちらも年間ベストアルバムに選出をしたSixTONES。1年間紹介したからこそ、今回のアルバムへの期待値は昨年以上です。

 

それでは、3形態のすべての楽曲を紹介します。

 

1.Overture -VOICE-

序章という意味のOverture。本来、アルバムのOvertureはSEのようにサウンドのみのことが多い。ただ、SixTONESは違う。6人の個性ある歌声が重なるアカペラからスタート。ドラムのリズムと共に彼らの歌声が響き渡る。1分14秒という短い時間でこのアルバムのタイトル『声』を表現している。

 

 

2.Boom-Pow-Wow!

ソニー「LinkBuds S」CMソング。1曲目のアカペラから音が静かになるからこそ、この曲のイントロが際立つ。ジュニア時代の楽曲「RAM-PAM-PAM」を彷彿させるノリも彼らならではと感じさせる。いつの日かまた<熱い声で会場をひとつにしたい>という願いを込めたと概要欄にも記載されているが、声を出すことが少しずつできるようになった今、この曲がライブで輝いていくだろう。

 

 

3.Good Luck! 

ドラマ「最初はパー」主題歌。紅白でも披露をされた楽曲。ジャニーズらしく明るい楽曲なのだが、彼らにとっては珍しいテイストの楽曲だろう。この曲がリリースされた時、新たなギャップと共にクールな楽曲を求めていることもありすぐにはなれなかった。だが、気づけばこの曲を求めている。テレビ披露ではフィーバータイムと呼ばれ、無邪気に楽しむ彼らを見ることができる。素で楽しむパフォーマンスの中に、6人の歌唱力と樹のラップが際立ち、気づけば何度も聞きたくなり大好きな曲になっていた。

 

 

4.Outrageous

楽しんでいる彼らを見れたと思えばすぐにギャップを見せるのがSixTONESの良さであり、面白さ。ジェシーの歌声からサビへとつながりEDM全開でクラブにいるような気持ちに一変させる。後半、北斗の歌声ときれいなメロディが重なり一度落ち着くと思えば再度テンポアップしてより盛り上がりを見せる。

 

 

5.ふたり

ドラマ『束の間の一花』の主題歌。4曲目から少し長めの間を入れて、バラードへとつなげていく。ピアノの繊細な音色と6人のきれいな歌声が心にスーッと入っていく。シングルで「Good Luck! 」と続けて聞いた時以上に「Outrageous」が入ることでこの曲のメロディや歌声の美しさが際立っているように感じ取ることができる。

 

 

6.共鳴

アニメ『半妖の夜叉姫』弐の章1月クールオープニングテーマ。2022年ベストソング20にも選出をした楽曲。ジャンルレスな音楽がミックスしたサウンドと6人が個性ある歌声を歌いつなぐCメロが魅力とこれまで書いてきた。アルバム通して聞くと、この曲が今回のアルバム『声』をまさに象徴した1曲に感じられる。6人の声が1つになり共鳴する。このアルバムのリード楽曲といってもいいだろう。そんな楽曲が2022年最初のシングル。このシングルからこのアルバムの布石だったのかと思い知らされた。

関連記事:年間ベストソング20【2022年】 - ただの音楽ファンが見る音楽業界

 

 

7.人人人

エイブルCM曲。1月1日にYouTubeで公開されたPLAYLIST。この動画を見て今回のアルバムがより楽しみになった。実際音源を聞くとしっかりと期待を超えてくれる。おしゃれなバンドサウンドとそれぞれのラップがかっこいい。ラップだけでなく、色気のある歌声で曲はより彩られる。アルバムのHPには松村北斗のコメントでこう書かれている【日本独自の音楽カルチャーから着想を得た1曲】。いろんなジャンルが流行する日本。ラップリレーをいれながらもヒップホップテイストが強いわけではない、おしゃれなサウンドで作られるから安心感もある。北斗のコメントに深く納得した。

 

 

8.Risky

「Strawberry Breakfast」を手掛けたMiNE / Atsushi Shimada/Josef Melinの3人からの提供曲。イントロからRiskyな雰囲気が漂ってくる。これまでの楽曲以上に妖艶でミステリアスな6人の歌声。1番と2番で曲の展開も変化していくところも見どころの一つだろう。

 

 

9.Chillin’ with you

こちらも昨日PLAYLISTが公開された1曲。チルいサウンドに乗せて心地よく歌いあげる歌声。樹のラップは、他の楽曲以上にヒップホップテイストを感じられて、かっこいい。本当に同じグループが歌っているのかと何度思ったかわからない。

 

 

10.SUBWAY DREAMS

ECCジュニアのCMソング。ポップでキャッチーでありながら、「Boom-Pow-Wow!」ほどアップテンポでないからこそ、落ち着きがありおしゃれな「Chillin’ with you」からの流れがいい。人生を地下鉄に例えた応援ソング。前作「CITY」の[Interlude -Sunrise-]のながれで聞いてもいい曲順になりそうだ。

 

 

11.PARTY PEOPLE

昨年の夏にYouTube限定で公開をされた楽曲。ライブ中の彼らにぴったりであろう言葉「PARTY PEOPLE」。疾走感のあるサウンドとノリのいいリズム。夏をイメージさせる楽曲となっており、ファンクテイストのバンドサウンドで自然と体はノッテいく。

 

 

12.わたし

ドラマ「恋なんて、本気でやってどうするの?」の挿入歌。「.Chillin’ with you」より徐々にアップテンポになっていた曲順だったが、ここでバラード曲が入ることで既存の楽曲が続いてもギャップを見せることができる。ピアノの音色と北斗の歌いだしから始まりスタートからグッとくる。同じバラード曲「ふたり」とはまた違った繊細な歌声で表現力の幅の広さを見せつける。ロックでワイルドなイメージがあっただろう世間の人に新たなイメージを与えてくれた楽曲だ。

 

 

13.Always

出光興産のCMソング。今回で3度目となるタイアップ。きれいなピアノ音色のイントロ。ジェシーの歌声から始まり、ソロパートで歌いつなぐ。サビに向けて徐々に世界が彩られていくかのように明るくなっていく。3種共通楽曲だとこの曲が最後の曲となる。未来への希望を歌ったこの曲が最後に収録されることで、コロナ渦の今だが、今後湧き上がるような歓声が上がる未来を信じるメンバーの気持ちが伝わってくる。

 

 

ここまでが3形態の共通収録曲です。ここからは、各形態のボーナストラックを紹介します。

 

Need you

初回盤Aのみに収録。歌いだしから始まり、エレクトロサウンドがサビに向かうにつれて盛り上がっていく。伸びのあるハイトーンの歌声。「Outrageous」に通じるEDM曲ではあるが、全体的に透き通るようなきれいさを感じられる。

 

 

STAMP IT

初回盤Aのみに収録。色気漂う歌声のソロパートをつないで構成されていく。アジアンテイストのサウンドはかっこよく、新たな表情を見せてくる。これが初回盤Aにしか入ってないからより驚かされる。

 

 

OPA! - Shintaro Morimoto×Juri Tanaka

初回盤Bに収録されているユニット曲。ポルトガル語で驚きを表す「OPA」。EDM調のサウンドにのせて樹のかっこいいラップと慎太郎のハイトーンの歌声が盛り上げていく。K-POPの江南スタイルをどこか思い出させる。中毒性もあり、何度も聞きたくなってくる。

 

 

ラ・ラ・ラ・ラブストーリー - Taiga Kyomoto×Yugo Kochi

初回盤Bに収録されているユニット曲。また新しいテストの楽曲。ディズニーランドのショーを見ているような、きらびやかな1曲。京本と髙地のキュートな歌声とポップなメロディで聞いていると楽しい気持ちになっていく。

 

 

愛という名のベール - Jesse×Hokuto Matsumura

初回盤Bに収録されているユニット曲。この曲をYouTubeのトレーラーで見たときにKinKi Kidsの楽曲じゃないかと思った。昔からKinKi Kidsが好きなのだが、聞いた時、彼らの楽曲「約束」と「スワンソング」をイメージさせられた。提供者を見ると作詞作曲の浅利進吾は「約束」、編曲のha-jは「スワンソング」をそれぞれ制作。ジェシー自身、KinKi Kidsをイメージしながら今の時代に合った音とメロディラインに合わせて2人で歌い上げたと語っている。どこか懐かしさもありながら今を感じられるメロディ、KinKi Kids、北斗、ジェシーがコラボしたかのような個人的夢のような1曲。

 

 

Cat Call

通常盤のみ収録。クールでかっこいいサウンドと歌声の中に猫の鳴き声を取り入れたパートが入っている。クールとキュートの両方を取り入れた1曲に仕上がっている。この2つの良さの両立は中毒性がある。

 

 

オンガク -声ver.-

通常版のみ収録。シングル「わたし」の通常版のカップリングに収録されている曲のアルバムver。これまでアルバムやシングルで過去楽曲のremixが収録されていた。今回はどんな形になるかと思っていると、まさかの樹のラップパートが追加されている。ラップが入ることでSixTONESらしさが増している。原曲をベースに置きつつパワーアップしているからすごい。

 

 

Again

通常版のみ収録。切ないピアノ音色から始まるイントロ。HPに歌唱面でやさしく歌うことを意識したと書かれているが、その意味はすぐに伝わってきた。他の楽曲以上にそれぞれやさしく切なく歌い上げている。サビが特にきれいで聞いていて気持ちがいい。

 

 

以上が今回のアルバムの収録曲です。

 

前作『CITY』は、3形態スタートの時間軸が変わり収録順も違う前代未聞のコンセプトアルバムだった。自分自身ベストアルバムに上げた程最高の作品だ。そこからSixTONESの魅力にはまり、シングルも購入し、どんどん沼にハマっていった。

 

今作は、シングルも聞き込んだ上で3形態を購入。それくらい期待値も上がっていたのだ。期待値が上がると場合によればイメージと違うとショックを受けることもある。だが、期待値を余裕で超えてくるのがSixTONES

 

1作目『1ST』は、ジュニア時代からデビュー1年目までの歴史とSixTONESというグループの可能性。

2作目『CITY』は、コンセプトアルバムを作り、作品としての完成度の高さ。

そして、今回3作目『声』では、メンバー一人一人の個性ある歌声とそれぞれの表現力の高さ。グループとしての可能性だけでなくソロでの魅力を見せてくれた作品だ。

 

また、作品を通してライブでファンと一緒に盛り上がる楽曲が多いように感じられた。デビューをしたのは2020年1月22日。この数か月後、コロナ渦に入っていく。彼らはデビュー後、歓声ありのライブをしていなかったが、今回のツアーよりマスクありとはいえ、緩和されて声だしがオッケーとなった。

だからこそ、ファンの方々と一緒に盛り上げたい、楽しみたいという気持ちが詰まったアルバムになっているのだろう。

 

ブログでこれまでジャンルレスな音楽を貫く彼らの音楽をジャンルSixTONESと書いてきた。ジャンルSixTONESとは、ジャンルレスという意味だけじゃない。彼らにしか出せない音、歌声だからこそ、ジャンルがSixTONESになるのだ。

今年も最高のアルバムで1年の幕を開けてくれた。このアルバムも年間ベストアルバムに選出されていくことだろう。

 

今回、サブスク配信が今時点されていないが、アルバムを楽しめるトレーラーがあるのでぜひ見てみてほしい。そして、気になる方は購入することをお勧めする。決して後悔はさせないアルバムだ。

 

読んでいただきありがとうございました。

 

SixTONES関連記事】

2022年ジャニーズカップリング・アルバム曲厳選16曲+α - ただの音楽ファンが見る音楽業界

2022年ベストアルバム厳選 - ただの音楽ファンが見る音楽業界

ファン以外にも聞いてほしい!2022年ジャニーズシングル厳選16曲【2022年】 - ただの音楽ファンが見る音楽業界

SixTONES 8thシングル「Good Luck!/ふたり」全曲レビュー - ただの音楽ファンが見る音楽業界

SixTONES 7thシングル「わたし」全曲レビュー - ただの音楽ファンが見る音楽業界

SixTONES シングル「共鳴」全曲レビュー - ただの音楽ファンが見る音楽業界

SixTONES 2ndアルバム『CITY』全曲レビュー - ただの音楽ファンが見る音楽業界

2021年ベストアルバム10選 - ただの音楽ファンが見る音楽業界