ただの音楽ファンが見る音楽業界

楽器経験もない音楽ファンが毎週200曲以上の新曲から好きだったものを紹介。音楽業界についてやおすすめのアーティストも定期的に書いてます。

「間違いない!!」 13th Anniversary 〜宴(En)〜 DAY1 MINAMI WHEEL 2022 EDITION ライブレポート

【公開日:2022/10/23】

 

10月19日~21日までの3日間。イベンターの不知火さん主催で、心斎橋FootRock&BEERSで開催された「間違いない!!」。

今回13th Anniversaryとなったこのイベント。MINAMI WHEEL 2022 EDITIONとして、ミナホパスもしくはチケットがある方は、チケット代 1000円 + 1ドリンク代500円で参加することができた。

そんなイベントの1日目の模様をライブレポートでお伝えします。

 


miyabi-gt(s:cod)1回目

イベントのスタートを務めたのは、大阪府出身のシンガーソングライターmiyabi-gt。ロックバンドや編曲、プロデュースなど様々な活動をしている。そんな彼のソロプロジェクト名義がmiyabi-gt(s:cod)。今回、芝生ステージと呼ばれる舞台でロックバンドのステージの間に何度か時間を分けて出演をした。

アコースティックギターを持って弾き語りスタイルで登場。1曲目「regret」から疾走感のあるギターのサウンドと伸びのある歌声でスタート間もない会場の空気を作り上げてくれる。力強くかっこいい歌声だからこそ、楽しさと共に彼の歌声をしっかり聞きたい。そんな気持ちにしてくれる。イベントに誘ってくれた感謝を伝え、『時間を分けて出演するのではじめは盛り上がる曲を続けます。』と「ボーイ」を歌い上げ、バンドステージにバトンをつないだ。

 

 

callslow

『miyabi-gtからバトンを受け取りました。』と声を上げて始まったのは、大阪の心斎橋や天王寺を拠点に活動をしている3ピースバンドcallslow。うねるベースラインが印象的な「Amvalence」からライブはスタートする。ドラム、ギター、ベースのそれぞれが存在感を放ち独自の世界観を生み出す。そんな存在感のあるバンドサウンドをまとめてくれるかっこいい歌声。続いて、存在感のあるギターのイントロから始まる「contrast」で会場のボルテージを一気に上げてくれる。

MCでは、ヴォーカルKenがこのイベントを誘ってくれた不知火さんへの感謝を述べる。『前回7月に「間違いない!!」に出演をした時に新曲を披露しました。だから、今回も新曲を持ってきました。』と新曲「至り」を披露する。ムーディーな雰囲気でどこか懐かしさのある世界観がとてもかっこよく魅了される。そんな雰囲気をそのままに歌謡曲テイストでギターのサウンドから哀愁を感じられる「Drawgame」を続けて歌い上げる。エモーショナルなギター音色と共に『「間違いない!!」というイベントだからこそ尖った終わりをさせていただきます。』と自由にやれて挑戦ができるイベントへの感謝を伝えて最後の楽曲「雨と無知」を歌い上げる。
エモーショナルなサウンド、ギターの音色からは雨が降り注ぐ音のように切なさが響き渡る。バンドステージの1発目で会場のボルテージを引き上げてイベントのスタートを盛り上げてくれた。


セットリスト
1.Amvalence
2.contrast
3.至り
4.Drawgame
5.雨と無知

Twittercallslow (@_callslow_) / Twitter

 


modern  times  Bloom


2番手を務めたのは、『日常にこぼれ落ちた哀しみをそっと掬い取るような音楽を』をコンセプトに活動をしているmodern  times  Bloom。彼らがステージに立ち、音が会場に響いた瞬間、バンドの世界観に入り込んでいく。エモーショナルな雰囲気で「隙間がないくらい」を1曲目に歌い上げる。ピアノの繊細な音色とヴォーカル中野大地のウィスパーヴォイスが心にスーッと入っていく。さわやかさのある「bitter sweet」を歌い上げ、会場の雰囲気をモダン色に染め上げる。

ドラムのモリホノカが主催の不知火さんへ感謝を伝える。お父さんと同じ年齢という話をして会場に笑いを誘い、ライブのステージとはまた違った和やかなMCで会場を盛り上げる。さわやかな風を会場に届けるかのように「葉桜」が始まりライブは再スタート。青春を感じられるキャッチーなバンドサウンドで楽しく気持ちを高まらせてくれる。そこからグルーヴィーでおしゃれな雰囲気を漂わせる「この恋は夜に溶けて」と続けて歌うことでバンドとしての幅の広さや可能性を見せつけてくれた。最後に今年の9月にリリースされた最新曲「花火はいらない」を披露。自身でも間違いない新曲と語る今回の楽曲。初披露されたレコ発ライブから1ヶ月、この曲を自身の代表曲にする。そんな気持ちが彼の歌声やバンドの演奏から伝わってきた。バンドとしての魅力を多くの人に見せつけたライブステージとなった。


セットリスト
1.隙間がないくらい
2.bitter sweet
3.葉桜
4.この恋は夜に溶けて
5.花火はいらない

Twittermodern times Bloom (@mtb___official) / Twitter


miyabi-gt(s:cod) 2回目

modern  times  Bloomのステージが終わり、そのまま続けて始まったのは芝生ステージのmiyabi-gt(s:cod)。2度目の出番はバラードを中心に歌いますと告げて「Flash back」「星砂」とバラード曲を2曲続けて歌い上げる。アコギの暖かい音色に心を込めて歌い、歌詞が心にジーンとしみわたっていく。1回目の出番でミディアムテンポの曲を披露した後だからこそ、心にしみわたるような楽曲たちが印象に残り続ける。そんな彼の歌声が会場に響き渡り自然と観客たちは聞き入ってしまう。

 


Mlle.

次のバンドステージは、2019年行きつけの喫茶店”マドモアゼル”にちなんで結成されたMlle.(マドモアゼル)が務める。軽快でポップなピアノのサウンドで初めてライブをみた自分でも1曲目「Scatter」から思わず体が踊りだす。ピアノの変化する音色で曲の世界観も変わりムーディーな雰囲気でおしゃれな世界観を作り上げてくる。2曲目に披露された「Phantom」は、どこか懐かしさを感じられるシンセサイザーサウンドのイントロから始まりポップでキャッチーな楽曲となっている。彼らが生み出すレトロジャズポップの根源を見せてくれた。

今回、ライブ会場には「WA TOWA〜ご縁を繋ぐカフェ〜」が出展をしておりコーヒーが販売されていた。おしゃれでレトロな雰囲気を醸し出した彼らのライブがブラックコーヒーの味を際立たせて至福のひと時を作り上げてくれた。MCもほとんどなく、怒涛のようにライブを続けていく。そこからは、自分たちのライブで間違いない時間を届けようという彼らの決意が伝わってきた。最後は、「JUMBLE!!」を披露する。楽しさを誘うピアノの軽快なサウンド。ジャジーなベースライン。ツインヴォーカルで歌われてこれまでの楽曲とはまた違った雰囲気を作り出す。そんなステージを見て心から楽しさがあふれ出す。会場の空気感を作り上げ、見事に締めくくってくれた。


セットリスト
1.Scatter
2. Phantom
3.JERRY 
4 Lancelot
5.Syndrome
6 JUMBLE!!

TwitterMlle.(マドモアゼル) (@mlle_quartette) / Twitter

 


HELLO,SADNESS

Mlle.の興奮も冷めやまない会場。次にステージに上がってきたのはHELLO,SADNESS。彼らが音を鳴らした瞬間、会場は一気に引き込まれていく。MVも公開されている「バスルームファンタジー」からライブはスタート。この曲のMVの公開がされたのは2016年。この8年という月日でこの曲がどれだけ進化してきたのかがライブの熱量から伝わってくる。熱量をそのままにエモーショナルな雰囲気を醸しながら「フロアライト」が披露される。MCでは主催の不知火さんと会話をしながら感謝や思い出を語る。不知火さんの人柄や優しさが伝わる話を笑いを交えながらドラムのテルシが話をした。

『残り4曲お願いします』と、歌いだしからスタートしたのは哀愁を感じられるギターのサウンドが印象的な「マスカレイドの街」。続けて「優しくいたかった」も披露をする。ライブの告知もはさみ、「ずっと歌い続けている歌。一生自分でも聞くだろうと思っている曲」と語り歌い始めたのは、「真っ白なドレスに」かっこよく心にグッとくる歌いだし。後半に向かうにつれて盛り上がるバンドサウンドがより入り込ませてくれる。最後に、疾走感のあるバンドサウンドの「チーズかバター」で会場を盛り上げて最高のステージを作ってくれた。

 

セットリスト
1.バスルームファンタジー
2.フロアライト
3.マスカレイドの街
4.優しくいたかった
5.真っ白なドレスに
6.チーズかバター

TwitterHELLO,SADNESS (@HELLO_SADNESS) / Twitter

 

 

miyabi-gt(s:cod)3回目

ライブは芝生ステージに移り、3度目の出演となるmiyabi-gt(s:cod)がライブをスタートする。このイベントをスタートから盛り上げてくれた彼の最後の出番。最後は、楽しく盛り上げて終わりたいと思いますと「detox」を歌い始める。ギター1本で作り上げていると思えないようなメロディ。サビはかっこよく、自然と会場は一体となる。最後に「crescent」を歌い上げると最後は拍手に包まれて会場を盛り上げてくれた。多種多様なロックバンドが並ぶこのイベントに弾き語りで出演をしたmiyabi-gt(s:cod)。3度のステージを通して彼の音楽に魅了されていき、イベント全体に大きな華を添えてくれた。

 

セットリスト
1.regret
2.ボーイ
3.Flash back
4.星砂
5.detox
6.crescent

Twittermiyabi-gt(s:cod) 10/23 武庫川 野外フリーライブ (@miyabigt_scod) / Twitter

 

 

marvel in vain

このイベントのトリを飾るのは、「あなたの人生のサウンドトラックに」をテーマに活動をしているmarvel in vain。ライブの1曲目を飾ったのは、「水たまり」。印象に残るエモーショナルなギターのサウンド。ヴォーカルの力強くかっこいい歌声で観客を魅了する。続いてギターやドラムのシンバルの音が雨を表すかのように静かに始まり「京都の雨、幾何学模様」が披露される。ロックを基調にしながら他ジャンルとの融合をしている音楽を作りあげているからこそ1曲1曲がジャンルレスでありながらバンドとしての個性を感じられる楽曲たち。イントロのギターの音色が印象的な「Physalis」はロックとラテンが融合しているようにも感じられた。ベースの前田健太が手掛けたバンドとしての最新曲「Lotus」はクラシカルな雰囲気で幅の広さを見せつけてくれた。

「見たことないのさ」でライブを締めくくり、ステージを後にする。会場からはアンコールを期待する手拍子が響き渡り、メンバーは再度ステージの上に。『アンコールがあるんじゃないかと期待してました』と笑いながら楽器を再びセットしはじめる。ライブの定番曲にもなっている「Indian Railway Rhapsody」を演奏し始めて、会場のボルテージは再び上がっていく。ジャンルレスに融合した独自性のある音楽を披露した最高のライブでイベントは幕を閉じた。

 

セットリスト
1.水たまり
2.京都の雨、幾何学模様
3.ツバメ
4.Physalis
5.Lotus
6.見たことないのさ
en.Indian Railway Rhapsody

Twittermarvel in vain (@marvel_in_vain) / Twitter

 


今回初めて足を運んだ「間違いない!!」。13年という歴史のあるイベントを支えているのは、主催の不知火さんとアーティストたちとの深い縁だろう。不知火さんが「間違いない!!」と心の底から思っているアーティストたちがその期待に答えたいという気持ちをもって最高のステージを作り出す。


初めて拝見するアーティストがほとんどだった今回のライブ。そんなことを忘れてしまうかのように一つ一つのライブに魅了されていた。

 

スケジュールの都合で3日間いけなかったのだが、行きたかったなと心の底から思わせてくれるような最高のイベントだった。

 

【カメラ担当】

朝ステ@プロダクション Re+Create 代表 (@asasute0809) / Twitter

 

【関連記事】

akiryo.hatenablog.com

akiryo.hatenablog.com