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ナンカノユメ初ワンマンLIVE 〜3rd anniversary culmination〜【ライブレポート】

【記事公開日:2023/01/19】

1月11日に阿倍野ROCKTOWNで開催された、ナンカノユメの初ワンマンライブ。
初のワンマンライブを見ることを楽しみにしているお客さんでフロアは満席になっていた。緊張感もありながら期待に満ち溢れている会場。開演時間となり、スクリーンからムービーが流れだす。その内容は、ナンカノユメ結成からのヒストリーだ。841とdaishiが出会った2019年。コロナという誰も経験をしたことがない壁と戦いながら、ライブやリリースを行い活動をしてきた3年間。そんな歴史の先にあるのが今回のライブだ。

そんな記念すべきライブのスタートを飾ったのは、「ハイウェイ」。音数の少ないサウンドの中、841のつややかで優しい歌声が会場に響き渡る。暗闇から光が放たれていくかのように徐々に明るくなっていく。続けて「キツネノヨメイリ」。

ヴォーカルの841が会場に来てくれているお客さんに向けて『みなさん、ようこそお越しくださいました!ナンカノユメ初ワンマンライブです!』と感謝の気持ちを叫ぶ。歌謡曲テイストでどこか懐かしさもありながら、アップテンポのサウンドで会場は手を振りながら一体となっていく。
そこから、841の色気のあるアカペラから始まる「君の残像」。かっこいい歌声とギターの音色で雰囲気をがらりと変えていく。疾走感のあるバンドサウンドが際立つロックナンバー「野良少女」、ファンからの支持も高くエモーショナルな雰囲気を醸し出す「FIRST SUNRISE」と5曲連続で怒涛の披露をした。

 

改めてライブに来てくれたことへの感謝を伝える。『この曲があったからこそナンカノユメを続けてくることができました。1曲目に作った曲を歌います。』と披露をしたのは初リリース曲「ミナミが笑う」。この3年間を支えてきた楽曲であり、思い入れの強い楽曲。だからこそ、841の歌声や表情からはこれまでの感謝や思いが伝わってくる。続いて841が両親への思いを込めて作った楽曲「マイホーム」では彼女の家族への感謝が伝わる歌詞を聞いていると自然と自身の両親の顔が浮かび上がってくる。

昨年末に3か月連続リリースされたバラード曲「サクラソラ」、明るくキャッチーな楽曲「ヒーローベルト」と続く。「ヒーローベルト」では、楽しそうに歌い上げながら、歌詞にも登場するぬいぐるみを会場に投げて盛り上げる。ぬいぐるみをすべて同じ方向に投げてしまい、思わず彼女から笑みがこぼれる。
3か月連続リリースの第1弾「心海」では、深海にいるかのような幻想的な映像をバックに歌詞の世界観をステージ全体で表現されていく。続いて、841がアコースティックギターを持ち歌い始めたのは「月夜」。アコースティックギターエレキギターサウンドが曲を彩りエモーショナルな世界観に入り込んでいく。

 

バンドメンバーは舞台を去り、841のソロの時間に。2022年に入ってからソロ活動を始めた彼女。『みんなたぶん猫をかぶっていると思うよ、私も含めて。そんな黒いものを全部出していって、聞いてください。』と始まったのはソロ活動の中作り上げた楽曲「懺悔」。楽曲からは、彼女の音楽ルーツでもある椎名林檎をどこか彷彿させるような世界観を感じられた。ギターを置いて舞台を後にすると、衣装チェンジをしたバンドメンバーが舞台に登場する。daishiが演奏するギターの音色が会場内に響き渡り、ギター、ベース、ドラムの3人でインスト曲を演奏して会場をより一層盛り上げていく。

『インスト、めっちゃかっこよくない?!』と841が登場。存在感のあるギターのサウンドと共に始まったのは「Ready Go」。ステージには、ダンススクールDiscovery SchoolのLiLiKAとRIKUも登場しダンスパフォーマンスでステージを盛り上げる。会場に手拍子を促し、会場は一体に。疾走感のあるロックナンバー「ジシン」を歌い上げ、『マスクを着けてなら歌って大丈夫だから一緒に盛り上げよう!』と会場を煽り、「通り未知」を披露する。会場のボルテージはより一層上がっていく。「あきらめないで走り続けて」という歌詞から2人がこの3年間走り続けてきた様子が伝わってきた。

『いよいよ、残り少ない楽曲になりました!人生ゲーム!』。サポートメンバーである、ベースの一馬、ドラムshunがソロパートを続けて演奏する。そこからdaishiのギターソロでライブを盛り上げていく。曲が終わるとMCを普段やらないdaishiがこれまでの活動への思いや今日来てくれた人や関わってくれた方への思いを語る。一度はバンドを諦めた。社会人として生活をする中で大阪にきて、バンドとして改めて夢を追いたいという気持ちでこのバンドを結成した。コロナがあり思い通りにならない活動。何度もぶつかりながらも話し合いもして今につながっている。このバンドの魅力の一つである歌詞を聞いてほしい。そんな彼のバンドへの思いが、会場の観客たちの胸に刺さっていく。最後は、新曲「オレンジ」を歌い上げ会場を後にする。

 

アンコールの拍手が会場内に響き渡り再登場。リラックスをした雰囲気で今回のワンマンの流れやこれまでの活動を振り返り、改めて来てくれた方への感謝を伝える。
初期ベースボーカルとして活動をしていた841がベースを持ち、『ベースの卒業式になります!』と始まったのは、「Burny」。ダンサーの2人が再登場をし、妖艶に踊り上げる。ベースを演奏しながら歌う姿を今見ると新鮮さすら感じられた。

『前に進むそんな気持ちを大切にしてほしいという気持ちで書いたレンブラントを最後に届けます!』ギターの音色と会場の手拍子の中、841は今日の感謝とこれからの活動への思いを伝えて「レンブラント」がスタートする。会場のボルテージは最高潮に。素晴らしいステージでライブを締めくくった。


3周年の記念として行われた初のワンマンライブ。2019年から始まったバンドとしての活動。最初に書いた通り、この3年という時間はほとんどがコロナ渦。思い通りに行かないことも多く、制限が多い中での活動。結成時4人だったメンバーも2人になり、方向性や考え方でぶつかったこともあっただろう。でも、一つ一つ向き合いながらバンド活動を続けてきた。だからこそ、今回のワンマンの成功につながったのだ。

私自身、ナンカノユメは縁の深いバンド。結成時からのつきあいもあり、一緒にラジオもやっている。仲間のような気持ちでもあるナンカノユメが作り出したワンマンライブの空間は、最高の時間だった。まるでメジャーアーティストのホールツアーを見たような気持ちにすらさせてくれた。ライブが終わって1週間がたった今でも余韻が残っているのだ。

そんな最高のワンマンライブを作り上げたナンカノユメの活動はまだ始まったばかり。
ワンマンライブを超えて、新たなステージにたった2人が目指すこれからを今後も応援していきたい。必ず、音楽シーンを盛り上げていく存在になっていくことだろう。


セットリスト
 1.ハイウェイ
 2.キツネノヨメイリ
 3.君の残像
 4.野良少女
 5.FIRST SUNRISE
 6.ミナミが笑う
 7.マイホーム
 8.サクラソラ
 9.ヒーローベルト
10.心海
11.月夜
12.懺悔(841solo)
13.inst.
14.Ready Go
15.ジシン
16.通り未知
17.人生ゲーム
18.オレンジ
en1.Burny
en2.レンブラント

 

今回のライブは、配信がされた。1月25日(水)23:59(水)23:59まではアーカイブを見ることができるので、ぜひ下記リンクからチケットをご購入の上ご覧ください。twitcasting.tv

また、受注生産でLIVE DVD予約受付中です。※1月25日(水)23:59まで申込可。

nankanoyume.thebase.in

 

【ライブ関係者Twitter

○ナンカノユメ

ナンカノユメ【なんゆめふぁーむ】 (@nankanoyume2019) / Twitter

841(ナンカノユメ_vo) (@nanyume_ba_vo) / Twitter

daishi【ナンカノユメ】 (@3Daishi) / Twitter

○サポートメンバー

佐藤 一馬@LAPH ROI GLENN(Ba.) (@stukzm0715) / Twitter

🍆shun🍆@LAPH ROI GLENN (@shunlaphroiglen) / Twitter

○ダンサー

RiKU(りく)🎤歌って踊れる人🕺 (@RiKU_asa_) / Twitter

LiLiKA@Discovery School 1期生 (@lilika_1109) / Twitter

○カメラマン

匠 (@tkantbti) / Twitter