KinKi Kids 7thアルバム『G album -24/7-』
【記事公開日:2022/08/13】
定期的に記事にしているKinKi Kidsのアルバム全曲レビュー。
今回は、「G album -24/7-」です。
リリース日: 2003年10月22日
売り上げ枚数32.3万枚
それでは紹介していきます。
1.Bonnie Butterfly
「涙、ひとひら」をはじめ、数多くの楽曲を手掛ける井手コウジが作詞作曲を行った楽曲。きらびやかなイントロからはじまり、おしゃれなサウンド。ラップパートやギターのカッティングなどこれまでの楽曲とはまた違った印象を与えてくれる。アダルトなリリックを二人の色気のある歌声でより大人の世界を感じられる楽曲。
2永遠のBLOODS (G-mix)
堂本光一出演の日本コカ・コーラ『No Reason! Coca-Cola 2003』CMソング。16thシングルのアルバムヴァージョン。作曲は堂島孝平が行っている。ストリングスのきれいな音色と存在感のあるギターのサウンドが曲を爽やかに盛り上げる。夢に向かって動き出す気持ちや自由を感じられる歌詞からは勇気をもらえる。『ONE PIECE』のアニメ主題歌で使われても違和感がないかもしれない。
3.Destination
ミュージシャンとしても活動をしていたDANCE☆MANを編曲に迎えたディスコナンバー。ベースラインやサックスなどがかっこよく、おしゃれに曲を盛り上げてくれる。自然と体が動き出したくなるようなサウンド。堂本剛のソロプロジェクトENDRECHERIの原点を感じられるような作品だ。
4.世界中のみんなで・・・。
「もう君以外愛せない」の作詞作曲も行う周水が制作をした楽曲。1番を剛、2番を光一、ラスサビを2人という歌い分けを行っている。世界平和をテーマにした歌詞を二人の優しく心に訴えるような歌声で曲が心にスーッと入ってくる。戦争などの不安が続く今。改めてこの曲を多くの人に聞いてほしい。
5.黒い朝・白い夜
堂本剛のソロ楽曲。堂島孝平からの楽曲提供曲。エレキギターを中心としたバンドサウンドで展開されるサウンド。ロック調でかっこよく、剛の歌声と調和していく。改めてこの曲を聞いた時、こんなにかっこよかったのかと再認識させられた。邦ロックを好きな人に一度聞いてほしい楽曲だ。
6.消えない悲しみ 消せない記憶
堂本光一のソロ楽曲。自身で作詞作曲を行っている。剛のソロ曲とは対照的に、ピアノとストリングスで構成されている。この2曲が並ぶことで2人の音楽性の違いやソロ活動での個性をしっかり出していることが伝わってくる。
7.薄荷キャンディー
作詞を松本隆が行った18枚目シングル。ドラマ『元カレ』主題歌。落ち着きのあり、きれいなイントロから心にスーッと入っていく。コーラスと共に二人の歌声が際立つ名曲だ。曲の世界観からどこか懐かしさを感じられる。改めて、薄荷キャンディーというワードのチョイスも見事だ。懐かしさを感じられる薄荷の飴玉。少年時代に食べたことを思い出させながら、キャンディーというワードからはキャッチーさも感じられる。松本隆のすごさを感じられる1曲。
8.Another Christmas
クリスマスをテーマにした楽曲。イントロからクリスマスを思わせる音色が鳴り響く。ポップに歌い上げるわけでなく、Aメロはギターのサウンドが主軸となり早口で歌い上げるところからは初期のシングル曲を思い出させる。そして、サビではきらびやかに曲が盛り上がっていく。従来のクリスマスソングと違うということも伝わってくる曲展開。彼らの楽曲ならではの作りとなっている。
9.Virtual Reality
堂本光一のソロ楽曲。「雪白の月」などの作曲を務める松本良喜が作曲と編曲を行った楽曲。独特な世界観の楽曲。壮大な世界観を感じられるサウンドで進んでいくと思えばヒップホップテイストも入っている。曲の変化でバーチャルな世界観とリアルな世界観の両方を表しているのかもしれない。
10.ORANGE
堂本剛のソロ楽曲。自身で作詞作曲を行いストリングスアレンジを椎名林檎とコラボも多い、斎藤ネコが行っている。従来の堂本剛のソロ楽曲のようなバンドサウンドも感じられながらも、斎藤ネコが生み出す独特な世界観が入り混じっている。この独特な世界観が癖になっていく。
11.停電の夜には -On the night of a blackout-
秋元康が作詞をした楽曲。この後、数多く彼らの楽曲を手掛けるが、この楽曲提供が初めて。停電をした夜の恋人がテーマとなった歌詞。停電時の暗くて何も見えない様子から目が慣れてきてお互いの顔が見えていくように、曲は徐々に盛り上がっていく。間奏のピアノの音色が曲をより美しく演出してくれる。
12.どらごん・ろ〜ど
「心に夢を君には愛を」の制作人と同じ、作詞をSatomi 、作曲・編曲を松本良喜で作られている。ストリングスのみで構成されるサウンドからはアジアンテイストの世界観がある。サビで急にBPMが上がっていき、かっこいい。
13.心に夢を君には愛を
17枚目シングルの表題曲。作詞作曲は「どらごん・ろ〜ど」と同じ。管楽器がメインとなり夏をイメージさせるようなサウンド。陽気さと眩しく照らし続ける太陽が管楽器の音色から感じられる。「どらごん・ろ〜ど」と同じ制作人とは思えないくらい、違った世界観となっている。
以上の楽曲が収録曲です。
前作は、自身で制作をした楽曲がソロ曲も併せて5曲収録されていた。ただ今回はソロ曲の2曲のみ。ソロ曲も4曲収録されているが2曲は楽曲提供となっている。
また、デビュー曲を手掛けた松本隆が制作をした「薄荷キャンディー」や初期の楽曲展開を思い出させる「Another Christmas」も収録されており、原点回帰も感じられるアルバムでもあった。
これまでのKinKi Kidsをアップデートさせて、今後により成長と進化をさせるような1枚と感じられた。また、アルバムタイトルで初めてサブタイトルが対が作品でもある。
24Hours(24時間), 7Days(7日間=1週間)で“いつも、いつまでも”というコンセプトがある。収録曲達も24と7という数字が登場しており、コンセプトアルバムとして作り上げたことが伺える。
改めていいアルバムだと再認識ができました。
今回も読んでくれてありがとうございました。
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