w-inds.15th Album『Beyond』全曲レビュー
【記事公開日:2023/03/24】
3月14日にデビュー22周年を迎えたw-inds.。このブログではこれまで何度もw-inds.の楽曲を紹介してきました。そんな彼らの記念すべきデビュー日にリリースされたアルバム『Beyond』。
今回のアルバムは、橘慶太によるセルフプロデュース楽曲のほかに、過去のw-inds.の楽曲を提供してきた葉山拓亮、松本良喜、今井了介といった作家人も並んでいる。二人がw-inds.の今を出し切ったと語る今回のアルバム。どんな楽曲が並んでいるのか全曲レビューしていきたいと思います。
よろしくお願いします。
1.Unforgettable
橘慶太プロデュース楽曲。ビートを刻みながらおしゃれに始まるイントロ。ファンの為に作っていると語った歌詞からは、22年間のグループの歩みも感じられる。また、永遠とMemoriesというワードからはデビュー曲「Forever Memories」を彷彿させる。そんなエモさたっぷりの楽曲からこのアルバムはスタートする。
2.FIND ME
今井了介プロデュース楽曲。これまで「New World」「Intercode」などの楽曲を手掛けている。特に彼が初めてプロデュースとなった「New World」はグループにとっても転機となった1曲だろう。そんな彼とタッグを組んだこの曲は、今のトレンドのダンスミュージックと掛け合わせたいという要望があり作られた。トレンドのハウスミュージックを取り入れながらもw-inds.でしか表現できない楽曲に仕上がっている。この曲をパフォーマンス付きで見るとまた違った良さを放つことだろう。
3.Bang! Bang! feat. CrazyBoy
CrazyBoy(ELLY / 三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE)とのコラボ楽曲。今回のアルバムのリード曲でもある。この楽曲はこちらのブログの12月のベストソング1位にも選出をした。初見で聞いたらインパクトが強くのこり、かっこいい。CrazyBoyのラップが入ることによりグループとしても新たな魅力を放つことができる。LDHのファンの方もこの曲をきっかけにw-inds.楽曲を聞いてほしい。
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4.Fighting For You
橘慶太プロデュース楽曲。彼自身が思い描くヒーロー像をこめた楽曲。ヒーローをイメージした楽曲だとアップテンポでポップな楽曲のイメージが強いかもしれない。だが、この曲は違う。やさしくハイトーンの歌声が心に響き、サウンドはおしゃれさもあり体は踊りだしたくなっていく。
5.Over The Years
葉山拓亮のプロデュース楽曲。これまでデビュー曲「Forever Memories」「Paradox」「四季」など多くの楽曲のプロデュースを行った。特に初期のw-inds.の楽曲たちを支えたともいえる方だ。そんな葉山拓亮だからこそ、これまでの22年間を走馬灯にするかのように1曲にw-inds.のヒストリーを詰め込んでいる。ファンだけでなく、w-inds.の2人にもプレゼントしたような1曲に仕上がっている。
6.Blessings
作詞を小松清人。作曲を松本良喜が担当する。この2人もこれまで多くの楽曲を手掛けてきているがタッグを組むのは、「約束のカケラ」以来。懐かしさ漂うシティポップサウンドに、二人の歌声が彩りを与える。デビュー曲さながらのハイトーンボイスで歌唱力の高さも再認識させてくれる。
7.I Swear
橘慶太プロデュース楽曲。幻想的で音数の少ないサウンドの中に2人の歌声が響き渡る。これまでの歴史とこれからの挑戦を感じられるアルバムの中でも個人的には今後のグループとしての可能性を感じられた1曲かもしれない。
8.Delete Enter
作詞をHOMEY (ラップオバケ)。作曲を橘慶太とUTAが担当している。神秘的であり、民族的でもあるサウンド。おしゃれでかっこいいラップと橘慶太の歌声が際立っている。特にラスサビの橘慶太のフェイクは、歌唱力の高さを感じられる一方で一つのサウンドとしても成立しているからさすがだ。
9.Lost & Found
橘慶太プロデュース楽曲。2000年代のw-inds.の楽曲のようなどこか懐かしさのサウンド感。だが、楽曲を聞くと今だからこそ作り上げることができる曲だ。そんなこともしっかり伝わってくる。ファンにとってはw-inds.が間違いなく光のような存在だ。
10.Bang! Bang! feat. CrazyBoy (REMIX)
「Bang! Bang! feat. CrazyBoy」のKO-neyによるremix楽曲。原曲と聞き比べてみるとより攻撃的になったように感じられた。2曲とも違ったよさを放っているので聞き比べてほしい。
以上の10曲が収録曲です。
ファンの為に作ったと語るアルバム『Beyond』。その意味はアルバムを聞いてみてすぐに伝わってきた。近年は橘慶太プロデュース楽曲でアルバムを作り上げてきたw-inds.。今作はこれまでお世話になった制作人と共に作り上げたアルバムとなった。
そんな今作には、22年間のファンの方々への感謝やw-inds.というグループの歩みが詰まっていた。
だが、歴史や二人の思いを感じるすばらしいアルバムで終わらないのがw-inds.なのだ。どの楽曲からも音楽センスの高さや進化し続ける姿勢を感じることができる。今回のアルバムでw-inds.の楽曲を初めて聞いた人は、こんな素晴らしい楽曲たちを自分たちでプロデュースしているのかと驚かされることだろう。
また、アルバムの質が高すぎて忘れてしまいそうだが彼らはダンス&ボーカルグループだ。この素晴らしい楽曲たちをライブでは、パフォーマンスもつけて歌い上げる。その時収録曲たちはまた何段階もパワーアップして楽曲の魅力を増していくのだ。
これまで何度もブログで紹介をしてきた。そのたびに時代の最先端や進化し続けるグループと書いてきた。そんな言葉をまた大きく更新したアルバムともいえるだろう。
今回のアルバムをどんな人に聞いてほしいだろう。とふと考えてみた。これまで一度でもw-inds.を好きになった方はもちろんだが、BE:FIRSTやINI、SixTONESなどの他のグループのファンの方々にも聞いてほしいアルバムだ。また、普段聞かない人でも音楽を好きな人なら一つのアルバムとして素晴らしい作品なので一度聞いてほしい。
このアルバムはサブスクでも配信されています。また、全体をちょっとずつ聞いたうえでフルで聞きたい人はこちらのトレーラーを聞いてみてください。
読んでいただきありがとうございました。
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