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Saliaアルバム『Groovy Green』全曲レビュー

【記事公開日:2022/11/22】

 


11月9日にリリースされたシンガーソングライターSaliaのニューアルバム『Groovy Green』

 

今回、ユメカナエフェスで紹介をさせていただいた縁もあり、全曲レビュー記事を書かせていただくことになりました。


それでは、今回のアルバムの全曲レビューをさせていただきます。

 


1.夢の糸

歌いだしから始まりアルバムのスタートを盛り上げる。疾走感のあるロックサウンドは、かっこよく、彼女の力強い歌声と合わさる。夢に向かって動き出す感情の表れがストレートに入ってくる。間奏のギターソロは、夢に向かって行動することを抑えきれない気持ちを表すかのようにかき鳴らしていく。そこから落ち着き、ラスサビで曲はより一層盛り上がっていく。最後のフレーズをハスキーに感情を込めて歌い上げ、曲に思いを乗せる。

 


2.シュガーレディ

ベースラインから始まるイントロ。ジャジーでおしゃれなサウンドで曲は始まっていく。かわいらしくおねだりが上手な女の子。今は無邪気な子供だけど、大人になった時を想像する。大人の雰囲気を漂わせるメロディで歌詞の女の子は、無邪気な子供の姿と妖艶な大人の姿の両方のイメージを感じさせてくれる。

 


3.夏の落とし物

80年代のシティポップを彷彿させるどこか懐かしさのあるイントロ。そのまま進んでいくと思えば、サビになるとギターが作り出すサウンドが強くなる。過去を思い出していた時間から現代を表しているかのように。この曲の変化だが、決して違和感があるわけではなく聞き心地がいいくらいスムーズに変化していく。

 


4. 女郎蜘蛛

ロックサウンド全開のイントロはとてもかっこいい。妖艶な歌声で大人の世界にどんどん引き込まれていく。女郎蜘蛛が狙いを定めて、蜘蛛の糸をはりめぐらせたかのようなギターのサウンド。叫ぶかのように歌い上げる最後のフレーズがかっこよく曲を締めくくる。

 


5.清らかな夜

星のようなきらびやかなイントロ。テンポよく奏でられるドラムのリズム、グルーヴィーなギターの音色が作り出す夜の雰囲気。全体的なサウンドとあわせある彼女の歌声はより歌唱力の際立ちを感じさせる。

 


6.橙

不思議な空間に迷い込んだかのようなミステリアスな雰囲気を漂わせるサウンド。聞けば聞くほど癖になってくるような楽曲。歌詞の世界観は、まるで1つの物語を読んでいるかのようにどんどん入り込んでいく。

 


7.Multi Doll

ステレオで聞いているようなレトロな歌いだし。そこから雰囲気が変化するからこそ、歌声がより際立っていく。サックスのムーディーな音色とエレキギターの存在感がアダルトな歌詞を彩り、熱い愛情を表している。

 


8.紫陽花

雨を表すかのように繊細できれいなピアノの音色から始まる。ピアノの音色と合わさる彼女の歌声が心にスーッと入っていく。徐々に音数が増えていき、壮大になっていく。空が晴れ渡り、心が明るく晴れていくかのように。

 


9.ケンカの後で

ケンカをした後、ベッドの中で1人思い返して後悔をする。寝る前に頭の中で考えてくることがイメージできる落ち着いたサウンド。「たった一言の簡単な言葉を言えば」、あえてあの言葉を歌詞に使わないところが主人公の性格を感じさせるフレーズになっている。

 


10.乾杯の合図を

アコースティックギターの音色から始まるイントロ。手拍子が入り、ライブで観客と一緒に盛り上がること間違いない1曲。自然と体が動き出したくなるようなリズムで聞き心地がいい。この曲を聞きながら一緒に会場で乾杯をしたくなった。

 

 

以上の10曲です。


今回、彼女のアルバムを聞いたのは正直なことをいうと初めてだった。10曲を聞いたときにジャンルレスな音楽性で幅の広さを感じられた。その幅広い中でも、彼女のかっこいい歌声が一つの個性となり曲の世界観を彩っている。

 

彼女のプロフィールには以下のことが書かれている。


ギタリストとして洋楽のROCKを好み
ボーカリストとしてJAZZの歌声の深みに惹かれ
作曲者としては邦楽の日本語の美しさに重きを置いている。

 

 

 

この文面の意味がこのアルバムからしっかりと伝わってきた。ロック、ジャズ、邦楽のすばらしさが1曲1曲から感じられる。歌詞の世界観をより鮮明にイメージできるサウンド。1曲1曲が歌詞を読んでいると脳内で鮮明にイメージできるのだ。

 

とても素晴らしいアルバムでした。
気になった人は、アルバムのトレーラーを見てほしいです。

そして、フルでアルバムを聞いてみたいと思ってくれた方はこちらから。

saliamusic.thebase.in


読んでいただきありがとうございました。

 

 

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