KinKi Kids 8thアルバム『H album -H・A・N・D-』
【記事公開日:2022/09/25】
定期的に記事にしているKinKi Kidsのアルバム全曲レビュー。
今回は、「H album -H・A・N・D-」です。
リリース日:2005年11月16日
売り上げ枚数31.4万枚
それでは紹介していきます。
1.Arabesque 〜千夜一夜の夢〜
前作の1曲目に収録されている「Bonnie Butterfly」の作詞作曲をした井手コウジからの楽曲提供曲。「Arabesque」とはフランス語でアラビア風という意味がある。印象に残るギターの音色から始まるイントロはアラビアンテイストのサウンドを感じられる。剛の色気のある歌声。歌詞全体の世界観からは光一のソロ楽曲にも通じる部分を感じられた。
2.Anniversary
20thシングルの表題曲。作曲を織田哲郎が担当。記念の時期にはテレビで歌われることも多い代表曲。全体的なサウンドからは、同じく織田哲郎が提供をした「ボクの背中には羽根がある」と同様に民族楽器が用いられている。そんなサウンドからはどこか懐かしさもありながらキンキらしさといえるものを感じられる。曲が進むにつれて盛り上がっていき、二人のハモリもさすがと思わせてくれる。ストレートな愛情表現で記念日を祝ったラブソングだ。
3.恋涙
「愛のかたまり」と同様に作詞堂本剛、作曲堂本光一で制作されており女性目線の楽曲となっている。ギターの音色と剛の歌いだしで一気に引き込まれていく。そこから曲はより盛り上がっていく。個人的にアルバム曲で一番好きな楽曲でもある。
KinKi Kidsならではの世界観の歌詞と緩急がありしっかりと盛り上がるサウンド。ラスサビ前の光一のソロからのラスサビへの盛り上がりはテンションも上がってくる。この盛り上がりの中にある切ないメロディ。切なさを感じながらも強がっている気持ちがサウンドに表れているように感じられた。
4.【AOZORA】
放送作家の高須光聖が作詞。アニメやゲームなどの楽曲制作を手掛ける大智・宮崎誠が作曲をしている。どちらもKinKi Kidsに楽曲提供をしているのはこの楽曲のみ。ストリングスの演奏がメインとなった曲となっており、青空の壮大さが表現されていることを感じさせる。二人のすばらしい歌声が合わさり、まるで大草原で一面の青空を見ているような気持ちになっていく。
5.キミハカルマ
安室奈美恵の「Don't wanna cry」の作詞も行った前田たかひろが作詞を担当している。ミステリアスなイントロ。二人の歌声とかっこよく、ミステリアスなサウンドが曲の世界観に入り込ませてくれる。伝説や運命的な恋愛をテーマにした歌詞となっており、まるでゲームの世界にいるようだ。
6.Love Me More
堂本光一のソロ楽曲。作詞・編曲は光一のソロデビュー曲「Deep in your heart」と同じ組み合わせとなっている。ソロデビューが2006年のため、この曲がソロデビュー前のアルバムソロ曲ということになる。光一のソロ楽曲のイメージがある英語詞が多い曲となっており、これぞ光一のソロ曲という世界観に仕上がっている。
7.Breath
堂本剛のソロ楽曲。2004年に「桜」が大ヒットをした河口恭吾からの楽曲提供。サビ以外は比較的音数が少なく剛の歌声がメインとなっている。全体的にエモーショナルな雰囲気を醸し出しており、堂本剛らしい楽曲に仕上がっているので自身で作った曲なのではないかと思ってしまう。それくらい、河口恭吾との相性がよかったのだろう。
8.WATER SCREEN -theme of H-
音楽プロデューサー十川知司が作曲編曲を担当したインスト曲。ベストアルバム『KinKi Single Selection』の収録曲『Theme of KinKi Kids '00』以来のインスト曲となる。ピアノの音色が主軸となりまるでジブリの世界に入り込んだかのような神秘的な世界観の楽曲となっている。
9.ビロードの闇
21stシングルの表題曲。SMAPの「青いイナズマ」を作曲した林田健司が作曲した楽曲。インスト曲の後だからこそイントロのサウンドが際立っている。ラテン調のサウンドと情熱的な歌詞。ポルノグラフィティが好きなこともあり、ラテン調の楽曲は個人的にグッとくることも多い。同じラテン調の曲でも以前に紹介をした「情熱」とは違い、どこか哀愁があり、懐かしさを全体から感じることができる。好きなシングル曲は多いが、この曲は個人的にトップクラスで好きなシングル曲だ。
10.ダイヤモンド・ストーリー
GOING UNDER GROUNDの松本素生が作詞を担当している。松本が他アーティストに楽曲提供をしたのはこの曲が初めて。剛の歌いだしから始まり、バンドサウンドがメインとなり疾走感を感じられる。1番を剛、2番を光一のソロパートがメインとなっており、ラスサビは二人で歌われている。ロックバンドの楽曲を聞いているような曲だと感じられた。
11.駅までは同じ帰り道
片思いの男性目線で描いた男女の純愛を歌った楽曲。きらびやかなイントロで全体的に印象に残るサックスのサウンド。華やかなサウンドからは、主人公の恋するピュアな気持ちの高まりが感じ取れる。
12.未完のラブ・ソング
「BRAND NEW SONG」の作詞作曲を担当したGajinからの提供曲。ロックオペラ風の楽曲となっており、KinKi Kidsとしても新境地を感じられる。ピアノの音色から始まりサビに向かうにつれて壮大になっていく。コーラスも入り、後半ではエレキギターが存在感を表していく。
13.99%LIBERTY
このアルバムのリード曲。もともとシングルの表題曲の候補でもあった楽曲。「キミハカルマ」の作詞を担当した前田たかひろが作詞を行っている。トランペットやサックスが入り金管楽器が曲全体に彩を与える。疾走感のあるサウンドはかっこよさもありミステリアスな雰囲気も漂わせる。Bメロの剛のソロパートは、この曲に実にあった歌い方でかっこいい。ライブで歌われることも多く、PVも制作されている。
14.In My Heart
通常版のみ収録されている。ベストアルバム「39」にも収録。ピアノの音色と二人の歌声が美しく心にスーッと入ってくる。ライブの最後を締めくくるかのような楽曲。初回盤では「99%LIBERTY」が締めの曲となるが、この曲が最後に来た方がアルバムとしての締めがいいように感じられた。
以上が収録曲です。
現在、KinKi KidsのYouTubeチャンネルでは、月曜日にリリース順でPVを公開。木曜日にYouTubeの為に撮影されたライブ映像が公開されている。
YouTubeを見ていると、このチャンネルからKinKi Kidsの音楽を世界に発信しようという二人の決意が伝わってくる。
毎週の楽しみになっているYouTubeの更新。YouTubeの楽曲だけでなくまだまだ彼らには名曲がある。
このブログが彼らの楽曲と出会うきっかけになればうれしいです。
また、これまでのアルバム紹介記事でPVやライブ映像が公式で公開されたものは紐づけました。これからも随時更新を予定しています。
これからもよろしくお願いします。
【アルバム紹介記事】