ただの音楽ファンが見る音楽業界

楽器経験もない音楽ファンが毎週200曲以上の新曲から好きだったものを紹介。音楽業界についてやおすすめのアーティストも定期的に書いてます。

2021年上半期ヒット曲からみる音楽業界

2021年上半期Billboard JAPAN総合ソング・チャート“JAPAN HOT 100”が先日発表されました。もう2021年も半年がたったのかと時の流れの速さをとても感じます。

 

この2021年上半期、多くのヒット曲や様々な戦略をみることができました。

 

嵐の活動休止からスタートした2021年。コロナも落ち着くこともありませんでしたが、音楽業界にとって大きな変化があった半年だと個人的には思っています。

 

①ストリーミング1億再生という新たな指標

今までシングルCD100万枚が大ヒットという世間の指標はなかなか抜けなかった。でも昨年から着実に利用者が増えているストリーミングサービス。

紅白では、YOASOBIや瑛人のようにCDリリース前の出演。ストリーミング時代が2021年より幕が明けた。その指標としてストリーミング再生1億回。今でも50曲以上の楽曲が1億回再生されている。

 

 

 

TikTokの注目度の加速

昨年よりヒット曲をどんどん生み出しているTikTok。若い世代を中心に昨年は盛り上がっていたが、TVもTikTokからのヒット曲に注目するようになり、今年のミュージックステーションでは、ひらめ・もさを・yamaなどTikTokから注目されるようになったアーティストが出演した。

 

 

この2つの認識が若い世代や音楽好きの中の認識が多かった2020年。

紅白や様々なメディアがこの2つにより注目をして2021年にSNSでヒットした楽曲が世間的な大ヒットにつながった。

 

そんな大ヒット楽曲は、いろんな戦略や新しい手法でストリーミング再生を伸ばしていった。上半期を代表するアーティストを振り返っていきたい。

 

 

 

優里

上半期といったらこの曲は外せない。男性ソロアーティスト初の3億回再生を達成した楽曲。2021年上半期Billboard JAPAN総合ソング・チャート“JAPAN HOT 100”でも1位を記録した。この曲自体は昨年10月のリリース曲になり、10代を中心に昨年時点でも人気な曲だったがメディア露出の影響もあり今年になりどんどん再生数を伸ばしていった。

 

優里は、ブレイク前からカバー動画をSNSYoutubeで発信しており、そこから着実にファンが増えていった。すごいのは、そのカバー動画を今でも継続していること。今や優里のカバーで知った楽曲がチャート入りすることも珍しくない。

彼のファンともTwitterで多くつながっているが等身大な優里を応援しており、ほぼ毎日行われるカバー動画のTwitterコメントをしっかりしている印象がある。SNSの活用やカバー動画、定期的な新曲リリース。それぞれがアーティストとしての実力ともに人気を底上げしている要因だろう。

この「ドライフラワー」が今年の代表する曲となり紅白出演は確実だろう。

 

 

 

 

YOASOBI

紅白出場から破竹の勢いがあるYOASOBI。テレビ出演初が紅白。初有観客がROCK IN JAPAN FESTIVALのGRASS STAGEと今までのアーティストの前例をすべて塗り替えている。

楽曲のすばらしさはもちろんだが、マーケティングがずば抜けてうまい。テレビ出演の頻度・楽曲のリリースのタイミング・PV発表のタイミングがしっかりK考えられている。

そして、「小説を音楽にする」というコンセプト。いままでは題材があった上での楽曲制作が主流だった。ただこのコンセプトがあるからこそ事前募集ができる。YOASOBIに曲を作るテーマ募集。まさにNHKでは今募集をしているところ。ありそうでこのやり方はなかったと思っている。一つ一つの戦略や楽曲の良さが6曲の1億再生を生み出した。

YOASOBIの戦略に関しては、語りたいことがありすぎるのでまたブログで書きたい。

 

 

 

Ado

上半期のブレイクアーティストといえばAdoも外せない。昨年10月に配信されたこの楽曲。新曲ブログで紹介もさせてもらったがここまでの大ヒット曲になるなんて思ってもみなかった。

この曲のヒットには、1回聞くと離れない中毒性やAdoの歌唱力の高さなどいろいろあるが加速させたのは「歌ってみた」などの二次創作だろう。替え歌にもしやすい歌詞や歌唱力の高さから投稿する人も多くいた。

また、この曲だけでなくリリースする曲がしっかりヒットしていることもでかい。これは優里やYOASOBIにも同じことがいえるが曲数が少ないためサブスクで楽曲を聞く際、他の楽曲達も聞きやすい。

また、ボカロPというものがYOASOBIや米津玄師の存在で当たり前となった世の中になったからこそのヒットということもあるだろう。

個人的には、彼女の歌唱力がボーカロイドが歌っている楽曲に近いのではと思っている。Adoという存在そのものが初音ミクのような存在に今後なっていくのではないだろうか。

 

 

 

Awesome City Club

この曲のヒットはこのSNS時代の新しい売り方を生み出したと個人的には思っている。これまでドラマや映画の主題歌というものがヒットすることは当たり前だった。ただこの曲は、映画『花束みたいな恋をした』のインスパイアソングとして映画主題歌ではなくネット予告だけで流れるというもの。

もちろん映画の大ヒットはでかいがその映画の感想や自分たちの日常に合わせてTikTokに流す若い世代がこの曲を使った。主題歌が売れるという考え方から新しいヒット曲の生み出し方を作り上げた今後につながる楽曲だと思う。

下半期この曲はロングヒットしていくと思うが、新曲の注目のされ方で今後のAwesome City Clubが決まっていくだろう。

 

 

 

Vaundy

現在、Youtubeサブスクリプションでの総再生回数は7億回を達成している。

今時点ストリーミング1億はこの曲だけだが1曲1曲の再生回数の高さがこの記録からわかる。1曲が記録的な大ヒットとして売れているのではなく徐々に注目されて全曲聞かれている。

新曲のリリースも多く12月27日リリースの世界の秘密も含めても今時点4曲の配信されており次回配信の新曲も決まっている。

売れ方はスタートのあいみょんをどこか思い出す。テレビ歌唱も未だ「バズリズム02」のみ。楽曲のすばらしさや新曲の注目度。音楽好きから一般のファンまで着実に1曲ずつファンを作っている。2021年末にはこのアーティストは、2021年を代表するアーティストによりなっているだろう。

 

 

 

藤井風

これまで紹介したアーティストと比べると未だ1億再生楽曲も現状ないが藤井風という存在は2021年上半期を語る際に外すことはできない。

新曲やテレビ出演、PV発表など一つ一つの活動がすべてトレンド入りを果たしている。この曲は配信されてからずっとチャートインもしており、もう2021年を代表する楽曲となることは約束されている。

藤井風という存在がすごいのは口コミでファンを増やし続けている点だろう。きっかけは1月の『関ジャム 完全燃SHOW』恒例企画「売れっ子プロデューサーが選ぶ2020・年間ベスト10」で選ばれたこと。そこからの注目度は去年の引き合いにならないくらいだ。今時点テレビ出演は。報道ステーションで生歌唱のみだ。下半期になりテレビ出演をするかどうかわからないが藤井風という存在が音楽業界を今以上に盛り上げることは確実だろう。

 

 

 

川崎鷹也

昨年からロングヒットをし続けていたが今年に入りテレビ出演も増えてよりこの曲が聞かれるようになった。すでにこの曲はストリーミング1億再生を達成してる。

川崎鷹也のこの曲のヒットにより今後の可能性を感じたのは、この曲が収録されたアルバム『I believe in you』の再リリースだ。このアルバムはもともとインディーズで2018年にリリースされたものだった。

3年前の作品がTikTokでのヒットを受けて3年後に再版されたのである。今までであれば長くても1年以内の楽曲だっただろう。TikTokでのヒットとサブスクの配信をしていたことで時が流れて再版される。

新曲だけでなくこれまでの楽曲がヒットする可能性があることを象徴した楽曲である。ある意味時代を変えたアルバムとも思っている。

 

 

 

 

このほかにもNiziU・BTS・Eve・Novelbrightなど上半期を盛り上げたアーティストはいます。音楽業界として売り方や売れ方が多様化し始めたことを実感する期間でした。

 

下半期にはいりこれからまたヒット曲が多く生まれるだろう。個人的に期待することは少し書いてみました。

 

・1億再生楽曲100曲達成

・デビュー日にKinki Kidsのサブスク解禁

・解散までにV6のサブスク解禁

鬼滅の刃第2期による社会的影響

・藤井風の今以上の躍進

今時点でありそうなことがいろいろと思い浮かびます。

 

下半期を通して2021年という1年がどんな1年になるのか、これからが楽しみです。

 

また、どこよりも早くこのブログでは毎週新曲を16曲紹介しています。

実は、「ドライフラワー」「うっせぇわ」はリリース日にこのブログで紹介していました。この新曲ブログが今後の時代を代表する楽曲を紹介できてたら面白いなと思っています。

 

これからもよろしくお願いします。