[Alexandros]が3月17日にベストアルバムをリリースした。
10周年を記念してリリースされたものだがコロナの関係で2度の延期を経てついにリリースされたのだ。
収録楽曲は以下の曲。
□ [A]盤
01. Adventure
02. ワタリドリ
03. Dracula La
04. 風になって
05. Feel like
06. 月色ホライズン
07. Droshky!
08. Leaving Grapefruits
09. Girl A
10. Mosquito Bite
11.ムーンソング
12. Philosophy
13.アルペジオ
14. LAST MINUTE
15.あまりにも素敵な夜だから
16. PARTY IS OVER
17. rooftop
□ [C]盤
01. Burger Queen ※新MIX
02. For Freedom ※新MIX
03. Starrrrrrr
04. Run Away
05. Untitled
06. city ※新MIX
07. Thunder
08. Kick&Spin
09. Kill Me If You Can ※新MIX
10. Cat 2
11. You're So Sweet & I Love You
12. spy
13. Waitress, Waitress! ※新MIX
14. Don't Fuck With Yoohei Kawakami ※新MIX
15. かえりみち ※新MIX
16. 温度差
[A]盤と [C]盤の2枚組になっており、[Alexandros]名義と[Champagne]名義の楽曲で分けて収録されている。
このベストアルバム、シングル曲をまとめただけのベストではない。なんならシングル曲やアルバムリード曲で入っていない楽曲も多い。
「明日、また」「SNOW SOUND」「Swan」「言え」をはじめタイアップ曲やPVにもなってる楽曲が収録されていない。全曲聞いた中でそういえばこれも入っていないと改めて思うこともあった。
そして曲順はもはやライブのセットリスト。続けて聞いているとここでMCが入るんだろうな、ここからアンコールかなというイメージがどちらもできてしまう。
選曲漏れした楽曲も今回のセットリストには入らなかったのかと思うと納得がいく。
このベストアルバムは、もはや[Alexandros]と[Champagne]の対バンのライブアルバムなのだ。
ちなみに勝手に[Alexandros]はスタジアム、[Champagne]はライブハウスで演奏しているイメージができました。
そんな感動をかんじながら何度かこのベストを聞いていく中で改めてこのバンドの歴史や楽曲達にふれた。
そんなことを考えながらもふと思ったことがある。
このバンドはどれだけの人に認知されているのだろう。まわりにバンドが好きな友達が多いと名前を知らない人はいない。
テレビ出演・タイアップ曲の多さ。間違いなく世間的な認知があるロックバンドだ。ただ音楽を聴かない人の印象は違うのではないか。
今でも「ワタリドリ」だけと思っている人も多いのではないか。
あと[Champagne]の時が好きだった。[Alexandros]になってすぐの時まで好きだった。そんな声も多いように感じる。
正直なことをいうと自分もアルバムの「EXIST!」からしばらくの間離れていたからそんな人たちのことをもちろん批判なんてできない。
でもなぜそんなことが起きてしまうのか。ベストを聞き改めて感じたのは楽曲の世界観の幅の広さ。[Champagne]から[Alexandros]になってからはもちろんだが、[Alexandros]名義になってからも楽曲の振れ幅がすごい。
そんなことを思った時このバンドのすごさを再認識した。
昔が好きだった人、「ワタリドリ」しか知らない人、好きだったけど離れた人に改めてこのバンドの魅力を感じてほしい。
なので、今回のベストアルバムから特に好きな楽曲を紹介したい。
月色ホライズン
ここ数年の中での代表曲だと思っている。おしゃれさもありながらエモさを感じる。洋平さんのサビのハイトーン。2番に入るギターサウンドが何度聞いても癖になる。
Droshky!
この曲と「Adventure」の両A面が名義変更後、初のリリース。名義を変えて新しく始まるファンファーレのような曲。疾走感があり、後半になるにつれて高揚感がどんどんすごくなってくる。
アルペジオ
木村拓哉も出演をしているPV。この曲を聞いて自分は再度[Alexandros]というバンドの魅力に引き付けられた。この曲が収録された「Sleepless in Brooklyn」というオリジナルアルバムはニューヨークでレコーディングされた。おしゃれさや洋楽のようなサウンドがアルバム全体から感じられて新しい一面を見ることができる。
あまりにも素敵な夜だから
こんな楽曲も手掛けるのか。そんなことを思ったのがこの曲。まるでダンスフロアにいるように感じることができる。
For Freedom
ベストを通して聴いていると「Burger Queen」からの流れがすばらしい。ライブハウスでライブが始まる時の高揚感を音源からも感じられる。
city
40秒ほどあるイントロから徐々にサビに向かっていくにつれて盛り上がる。サビが来た瞬間は本当にかっこいい。そんな気持ちに何度聞いてもさせてくれる。
Don't Fuck With Yoohei Kawakami
ゆったりとしたイントロから一気に盛り上げてくる。まるで楽曲が変わったかのような変わり方。ドラムソロからたたみかけるかのように盛り上げていく。With Yoohei Kawakamiと曲名にあるように主役が歌ではなく楽器であることが伝わる。
温度差
デビュー当時に路上ライブで無料配布をしていた未発表曲が初めて収録。再度レコーディングをされてはいるがこの曲があったからこそ今のバンドがある。そんな気持ちを考えさせるようにこの曲でベストアルバムは終わる。
もちろん紹介したのは一部です。StarrrrrrrやRun Away、ワタリドリはあえてはずしています。その曲しか知らない人に他の魅力を知ってほしいからです。
[Alexandros]という歴史を紐解くと、バンド名の変更・ドラムの聡泰さんの勇退、2度のベストアルバムの延期など様々な逆境があった。
そして[Champagne]と[Alexandros]、この二つのバンドは全く違うバンドといっても過言でもない。だからこそあの時が好きだったという声もあるのだろう。
ただ今ベストアルバムを聞きこんで言えることはこれまで新しい音楽への挑戦をし続けたバンドということ。
リリースする楽曲一つ一つが完成しすぎているからこそ、きれいにこなしているようにも感じるがそれがこのバンドのすごさ。1曲1曲でファンがついたこともあれば離れたことも多かっただろう。
ただ自信をもっていえるのは今一番すばらしいということ。
最近好きになった人も昔好きだった人もこのベストアルバムで今の[Alexandros]とそれまでの歴史を聞いてほしい。